Congratulations 二度とない2014年、その幸いに

野口(洋)さんという人がいる。以前、ブログでほんの少しだけ紹介したことのある、いい会社、サクセスHDの役員さんだ。その彼と、年末のクリスマス・ウイーク、久しぶりに野郎(おっさん)ふたりで食事をした。ときのこと。彼のお気に入りの(僕もすっかりお気に入りとなった)料理屋さん@横浜で、(とりあえず、ではなく)積極的にビール派な僕は、黄金色の麦芽酒がのどごしをすぎる、その瞬間をイメージしながら大将が彩る前菜を眺めていると、より透明色なシュワシュワ(要はシャンパン)が目の前に。「いやいや、おめでとうございます。乾杯!」と野口さんがいう。「あ、はい、おめでとございます。乾杯。」チン。とグラスを重ね、口に注ぐ。美味しい!今後、黄金色でなく、透明色的シュワシュワも(一杯目として)アリだな、と感心得心しながら、「あれ、なんのお祝い、乾杯なんでしたっけ」と(すでに飲んでおきながら)聞く、と、姿勢を正しながら野口さんが応える。「あ、私、実は、先週末に代表取締役に就任しまして。」えええええ!今日月曜だし、就任後最初の平日夜に、東証一部上場企業の代表取締役(様)とご一緒し、彼の時間(というか「機会」)を独占している事に突如として恐縮する(遅いよ)。でも、ホントに驚いた。自慢ではないけれど、TVはじめマスメディアに触れることない生活を10年以上続ける(それが自慢なはずもない)僕は、当然にビジネス系新聞(あるいは全国紙ビジネス欄)を読み眺める機会も習慣もなく、先週末、彼の就任が写真付きで流布されていたことなどつゆ知らず、なまま、お祝いする、どころか、お祝いの席を設ける、どころか、彼のセッティングしてくれたお店で、彼が注文してくれた美味しいシュワシュワをグイッと飲みきった後にそのことを知る、という失態を演じる。かく云う野口さんは、公認会計士さんでありながら、大手監査法人を辞し事業会社へ転職、そこで(ユニーク極まりない)数多な経験を積まれ、現在のいい会社へ転職。今日に至っている。けれど、前職の最中、そして同転職に際して、いろいろと飲み語ら(わせてもら)ってきたこともあり、僕にとって本当に感慨深い、とてもとても嬉しい泣ける話しだった。野口さん、本当に本当におめでとうございます。よかった。よかったです。引き続き、よろしくお願いします(本当に)。

という、このブログを、ひとりきり、年末のオフィスで綴っていたら、携帯がブルブルした。ので、電話をとると、「どうもどうも、重徳です!」と、元ラガーマンらしい快活な声が電話口から聞こえてきた。この度の衆議院選挙、小選挙区では全国津々浦々、自民党圧勝がつづく中、ひとり(じゃないですが)気を吐き、見事、維新の党から当選した、重徳(和彦)さん、その人だった。当選直後は忙しいはずなので他日お祝いを、と思いながらすっかり忘却の彼方に(すいません)、な折のコールバック。「この度はおめでとうございます。小選挙区で、って、めっちゃ凄いですね。本当によかった。」というと、「ありがとうございます。それはさておき、来年は本格的に、額田(岡崎市)の林業、いろいろと頼みますよ。本当に。」と、忙しい御身なので当然かもしれないけれど、極めて具体的なお話しが。彼が、総務省キャリアとして、地域周りを担っている時代に知り合い、アメフトとラグビーの差はあるものの、歳も一つ差はあるものの、NY滞在時期も1年の差はあるものの(どうでもいい)、親しさを覚えたことを契機にお近づきになり、先日も、彼の導きで、林業の勉強会を額田地区で行わせてもらったばかり。な中での解散総選挙、な中での当選、な中での年末のご挨拶電話。重徳さん、大変で大変な選挙での当選、本当におめでとうございます。来年も、額田地区はじめ、引き続き、諸々、よろしくお願いします。

という電話を切り、このブログの続きを(電車中で)綴りながら帰宅すると、詩人の管(啓次郎)さんの新しい著作、『ハワイ、蘭嶼』が謹呈として届けられていた。早速、手にし、数頁めくる。それだけで、管さんの言葉、世界に引き寄せられる。素敵な言葉と綺麗な写真。「旅を書く、土地を書く。このふたつの行為は互いに相手をつつみこむような関係にあるようだ」と、島を、島旅を綴ったエッセイ。「きみはいつでも光を見ておいで、そうできるなら。それによってきみを作り替えるといい。」こうしたテクストを眺め、ときに音読する、と、いつもいつも、こころに光が差し込んでくる。管さん、出版、おめでとうございます。そしていつも、本当に素敵なテクスト、ありがとうございます。来年、旅、ご一緒させてください。オランダ、いけるといいですね。

間もなく、二度とない2014年という年が終わろうとしている。今年も、多くの場所へ赴き、多くの人と出逢い、多くの人と語らい、その時々、多くの人の幸いに触れることができた。できました。みなさん、本当におめでとうございます。そして、ありがとうございました。来年、2015年が、みなさんにとって素敵な一年となりますように。そして、そのみなさんの幸いに、来年も触れさせてください。

photo by 井島健至