たくさんのはじめて starting your new life

今日は(下の)娘の初登園。園バスに乗るのもはじめて。お弁当を持っていくのもはじめて。雪解け水でビシャビシャになるのもはじめて。「はじめて」がたくさん、のはじまりの日。当の本人たちは、きっと、ドキドキとワクワクに向き合うだけで精一杯、だろうけど、親は、大人たちは、そんな「はじめて」との遭遇が、「はじめて」の在る日常が、彼彼女たちの未来を拓いていくんだ、って、少し心配しながらも、そう信じ見守っている。

これからは幼稚園から帰宅すると、きっと嬉しそうに(ちょっと誇らしげに)云うんだろうね。「今日、はじめて〜(し)たんだよ」って。きっと楽しそうに(ちょっと自慢気に)聞くんだろうね。「〜って知ってる?はじめて聞いた?」って。なんてったって、「はじめて」づくしの年少さん。見ることやること、みんなはじめてなんだから。遠足もそう、運動会もそう、お遊戯会だって、そう。聞くことだってそうだ。暖かくなると、小川の水が増えてくるわけも、木々が芽吹いてくるわけも、みんな(遊びながら)教えてもらえるよ。春のうちなら、白樺の樹液の取り方だって教えてもらえるかもしれないし。それもこれも、みんなはじめてなんだから。嬉しいね、やっぱり。楽しいよね、とっても。

「はじめて」が多ければいいってわけじゃない、けれど、「はじめて」に遭遇できる日常、があって、その「はじめて」に気づき驚ける感情、があって、というのは、やっぱりとても(とても)素敵なこと、で。これから毎日、少しずつ(少しずつ)「はじめて」を積み重ねていって、そしていつの日か、「はじめて」じゃないことが日常の大半を占めるようになっていく。けれど、何歳になっても、やっぱり「はじめて」に遭遇したら、目の大きさが倍になるぐらい驚いて、それを現すことに躊躇しない、そんな人になってもらいたい、って思ってます。で、その時は、やっぱり嬉しそうに(ちょっと誇らしげに)楽しそうに(ちょっと自慢気に)、「今日、はじめて〜(し)たんだよ」って、現して(も)ほしいな。そのお相手は、親じゃなくてもいいからさ。友達でも大好きな人でもいいから、さ。

今日、2014年4月吉日 快晴。早朝、家を出るその時、まだ夢の中にいる娘の寝顔を眺めながら。

画像:井島健至