letter
 — Vol.09

竹本吉輝から中渓宏一氏へ5

December 20th, 2013

宏一くん

おはよう。小樽か三笠か、いずれ北海道は冬本番、寒い、どころじゃないんだろうね。

先日の鎌倉ナイト、ナベケンこと、元気ジャパン代表の渡邉賢一くんを交えた71年生まれトリオ対談(猥談)は最高に面白かった。ナベケンは1時間半ほど遅れての参戦だったと思うけど、その前に二人で話していた、世相というか社会情勢というか、森とか気候とかエネルギーとか政策とか北海道とか(あと酒とか肴とか)とかとかの話しを、遅れてきたナベケンが、遅れてきたにかかわらず、オマエ聞いてたんか!的に、ほぼほぼ同じ論点に重ねて持論を展開したりして。海外における日本のプレゼンスを上げる、ということに対し、日本を知らしめる海外での諸展開はもちろん、外国(人and/or法人)招致を含めた国内での諸展開、と、まさに東奔西走のナベケン、その視点は、日本という確固たる軸をもった、「旅の可能性を考える定住者」的で。彼の情熱は見習いたくても見習えないほど、ちょっとイッちゃってるレベルだと思うけど、性善説でポジティブな彼の(思考の)姿勢それ自体は、やはり見習わないといけないな、と、素直に思ったよ。公表できるネタなのかよくわからないので(実はまったく問題ないのかもしれないけど)控えるけど、年明け以降、僕も宏一くんも、彼の情熱的施策@海外、に加わる(応援する)ことができそうで、それまたHappyな夜でした(そこで聞いた、宏一くんの今後のプランも、今は控えておくので、まあ、来年の返信で明らかにしてもらいたく)。

気がつけば年末。今年5月に、2年ぶりに(パタゴニアから)帰国した宏一くんに恵比寿(横丁)で出会ってから半年とちょっと、か。早いようで早い、速いようで速い、それでいて密度の(エライ)高い半年、だったよね。おそらく、その一端(の一端)は、この書簡上でお披露目できていると思うけど、それは、あくまで一端(も一端)であって。そもそも、出会った経緯も、その後間もなく阿蘇で合流した時の逸話(?)も、ここではまったく紹介できていないのだから(そもそもブログはじめてなかったので)。実際、宏一くんに導かれた阿蘇、そこでの(阿蘇山外輪山北部南斜面の森に棲む)ケンゴさんとの出会い、というか、みなで過ごしたそこでの3日間は、本当に(とてもとても)印象深く。これからの暮らしの在り様、それは、エコロジカルな、といった(水を含んだ)エネルギー的可能性や、オフグリッドな、といった技術的可能性はもちろん、ただただ普通に平易に肩肘張らない、それでいて普通に平易に豊かな日常、という、かつての日本に普通に平易にあった生活シーンを(それこそ)普通に平易に思い起こすことができた、させてもらった、本当に在り難い時空間。でした。ので、来年も、必ず機会と時間を創って彼の地を再訪したい、と思っていて。できれば一緒に。

そんなことを含めて、2013年という本年、は、本当に(本当に)お世話になりました。ありがとう。
来年の早い段で必ず、寒くて寒い北海道を訪れたいと。そこで宏一くんが、日本側にパタゴニアと通じる空間を創ること、本当に楽しみにしてる、のでね。いずれにしても、引き続き、よろしく。
では、暖かく温かいパタゴニアのような年末年始を家族と一緒にお過ごしくだされ。良いお年を!

たけ

プロフィール紹介

中渓宏一 Koichi Nakatani

1971年ワシントン州シアトル生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、三菱商事に6年間勤務。日本初のe-learningベンチャーに数ヶ月転職した後に世界放浪の旅へ。世界各地の祭りを追いかける旅は、環境活動家「アースウォーカー」との運命の出逢いをきっかけにアフリカの大地を歩き、木を植える旅に。帰国後は日本列島を徒歩で二回縦断、主に小学校での植樹活動を行った。2011年に家族でチリのパタゴニアに移住、オフグリッドな森暮らしの楽しさを伝える「森かえる」プロジェクトを国内外で展開中。著書「地球を歩く、木を植える」(エイ出版)

竹本吉輝 Yoshiteru Takemoto

1971年神奈川県生まれ。横浜国立大学国際経済法学研究科修了。外資系会計事務所、環境コンサルティング会社の設立経営などを経て、2009年、株式会社トビムシ設立。10年、ワリバシカンパニー株式会社の設立に参画。13年、株式会社東京・森と市庭を設立、代表取締役就任。専門は環境法。国内環境政策立案に多数関与。同時に、財務会計・金融の知見を加味した環境ビジネスの実際的、多面的展開にも実績多数。立法(マクロ政策)と起業(ミクロ市場)で双方の現場を知る。